R3年度のSSH事業をご紹介します。
課題研究の「課題設定から発表まで」を実際に経験し、研究の手法と流れを学習します。
今年度は、グループごとに物理・化学・生物・数学分野より選択した1つのテーマについて研究し、まとめたものを3月の発表会で報告しました。
普段の授業や日常生活、自分たちが住む地域の中から自ら研究課題を見つけ、課題研究にとりくみます。ここでは、1年次「フロンティア探究Ⅰ」で習得したことを用いて、研究内容の充実・深化と発表レベルのレベルアップを目指します。また、大学や企業、行政機関に協力いただきながら研究を進めるグループもあります。
2年次「フロンティア探究Ⅱ」をさらに考察・ブラッシュアップを重ね、研究論文を作成します。研究要旨を英文でまとめ、基本的な科学論文の作成方法を学びます。8月に開催された令和3年度SSH生徒研究発表会では、3年5組2班が審査委員長賞を受賞しました。
進路希望や興味・関心に応じて以下の講座を選択受講します。
講座名 | 内容 |
ロボット講座 | ロボットの製作を通して電気の基礎と電子部品の働き、プログラミングについて学ぶ。 |
JAXA講座 | JAXA宇宙教育センター(相模原キャンパス)との連携授業を行う。 |
生物講座 | 希少生物の保護と環境保全について講義と実習を行う。 |
電子顕微鏡講座 | 電子顕微鏡の仕組みと操作方法について学び、様々な試料を観察し発表する。 |
プログラミング講座 | 身近に活用される情報技術を学び、マイコンボードを用いた課題解決に挑戦する。 |
国際環境講座 | JICAとの連携講義、ガーナやラオスの学生とのオンライン交流を通して、環境について考える。 |
太陽光ソーラーパネル講座 | 太陽光ソーラーパネルの仕組みについて、山梨大学・米倉山発電所にて講義・実習を行う。 |
臨海実習講座 | お茶の水女子大学湾岸生物教育研究センター(千葉県館山市)の協力のもと、ウニの発生の観察や海洋生物の観察を中心とした実習を行い、発生学や分類学に対する興味・関心を高める。 |
神岡研修講座 | 東京大学宇宙線研究所(スーパーカミオカンデ),東北大学ニュートリノ研究所(カムランド)),京都大学砂防研究所,地震研究所のオンライン講義を通し,最先端科学技術や研究への理解を深める。 |
山梨大学医学部講座 | 医師の仕事や地域医療についての理解を深める。また,生命の倫理感や医学の最先端分野の講義や本校OB医学部在学生との対談を行う。 |
DNA講座 | バイオテクノロジー分野の講義を受講し,PCR法を用いたDNA鑑定実験,コンピュータによるゲノム解析実習を行う。 |
ワイン講座 | 山梨の特産であるブドウとワインについて科学的に学ぶ。酵母菌によるアルコール発酵実験を行い,ワイン生成の高い科学技術を理解する。 |
先端技術講座 |
東京大学生産技術研究所や日本科学未来館の研究者と直に交流しながら研究内容の一端に触れる。 |
SS 科目(SS数学Ⅰ Ⅱ、SS数学特論、SS物理、SS化学、SS生物、SS理科探究)は、事象を探究する過程を通し,自然科学及び数学における基本概念や原理と法則を系統的に学習します。(2)発展的な学習内容を導入し,専門分野への興味・関心を高める。の2点を目標に設定しています。従来の学習領域の配列を改善し、応用的・発展的な学習内容を授業に導入したり、課題研究を課すなどの取り組みを行います。
本校全教科の教員が、様々な題材を科学的・探究的視点からアプローチする教科横断型授業です。
自然科学に関する興味・関心を高め、科学技術と社会の関わりについて考えさせるために一流の研究者を招いた講演会を行います。講師には本校の卒業生で、様々な分野で活躍されている研究者や技術者もおよびしています。
<R3年度実施内容>
国立感染症研究所 長谷川 秀樹 先生
天候・災害・エネルギー等をテーマにした本校オリジナルテキストを用いて、英語の4技能を総合的に育成する授業を行っています。授業はすべて英語で行い、ペアワークやグループワークをとおして、自分の意見をまとめたり、発表したりしています。
第一線で活躍している外国人研究者の英語による講義を聴くことを通して,研究への関心や国際理解を深めるとともに,英語学習への意欲を高めています。
令和3年度は東京医科歯科大学大学院の Yuanjun Luo 先生とオンラインでつながり、脳神経の研究についてお話を伺いました。
提携校であるタイのコンケン大学付属高校との交流も2年目となりました。今年度のオンライン交流会ではグループワーク通して、両校の距離が縮まりました。
自然科学系クラブとして「物理宇宙部」「物質化学部」「生命科学部」「数理情報部」の4つのワークショップがあります。このワークショップでは、研究活動に取り組み,様々なコンテストや発表会で研究成果を発表しています。また,地域の小・中学校と連携し,出前授業を行ったり、科学館でボランティアを行ったりしています。さらに,国際科学系コンテストや科学の甲子園に多数の生徒が挑戦し優秀な成績を収めています。
<R3年度の主な大会の成績>
・化学グランプリ2021:大賞 |
・地学オリンピック:本選出場 |
・第65回日本学生科学賞中央審査:1等 |
・令和3年度SSH生徒研究発表会:審査委員長賞(全国3位相当) |
・第45回全国高等学校総合文化祭自然科学部門:出場(生命科学部・物質化学部・物理宇宙部) |
・第42回山梨県自然科学研究発表大会 ポスター部門:芸術文化祭賞(生命科学部) R4年度全国総文祭出場 |
・第42回山梨県自然科学研究発表大会 化学部門:芸術文化祭賞(物質化学部) R4年度全国総文祭出場 |
・第42回山梨県自然科学研究発表大会 生物部門:芸術文化祭賞(生命科学部) R4年度全国総文祭出場 |
・第42回山梨県自然科学研究発表大会 化学部門:教育長奨励賞(物質化学部) |
・第42回山梨県自然科学研究発表大会 地学部門:理科部会特別賞(物理宇宙部) |
・ロボコン山梨2021 対戦型空き缶運び競技:未来科学賞(数理情報部) |
・ガールズサイエンスcafe2021:優秀賞(物質化学部・生命科学部) |
・第65回日本学生科学賞山梨県審査会:山梨県議会議長賞(生命科学部) |
・山梨県科学アカデミー児童生徒科学賞(3年5組2班) |